晩酌と相撲好きのブログ

毎日ビール2本程度の晩酌とおいしいつまみ、そして大好きな相撲を愛しているアラフォー妻子あり男の心の内です。たまに本業の教育分野に関することもつぶやいたり。暇つぶしに見てやってください

大宮君に会いたい

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大学時代

同じグループではないけど
一緒に遊ばないわけでもなく

 

かといって


飲みに行ったりなどはしなく

でも

家には何度か遊びに行ったことのある

そんな

他人以上友達未満(?)
的な人物がいました。

 

その人を大宮君
とします。

私は人づきあいが苦手なためか

こういった絶妙に微妙な
全く知らなくもなくしかしガッツリ友達でもない
人物が複数人います。

 

その中でも
ナンバーワン会いたいのが
この
大宮君です。







今から23年ほど前
私は地元の大学に入学しました。

名前を漢字で書けたら合格する例のヤツです。


この大学では入学当初
レクリエーションである
宿泊研修が行われます。

 

そこで新入学生が互いの親交を深め合う
という趣旨です。

 

そこでは
五十音順に名簿が区切られ
泊まる部屋もそれに基づき分けられます。

入学したての時は
苗字の最初の文字の五十音が近いやつらと
真っ先に友達になるシステムです。
(大宮と大橋とか、田村と千葉とか)

 

私も例にもれず
苗字の五十音の近い連中と
まずは友人関係を結んでいきました。

 

時は経ち
2年生になったころ

 

友人のジュン君が突然
「大宮君は元気だろうか」
と言い始めます。

 

私は
「誰?それ」

と尋ねると

 

最初の宿泊研修の際、
ジュン君と同部屋になった人物とのことです。

あれ以来
あまり会話を交わしていないらしいのですが
ふと気になり
彼の名前を口に出してしまったようです。


当時
超名門大学である秋田経済法科大〇(プライバシー保護のため伏字箇以下略)
では
暇な時間を持て余していて
学生の自主性を尊重した指導方針だったため
自由な時間を作ることが比較的容易でしたっていうかヒマでした。


私はジュン君にこう提案しました。

「よし、今からその大宮君とやらの家に行こう!」

 

 

大宮君の顔も知らない私がそんなことを言い出したのですから
ジュン君はあっけにとられています。

「大宮君とやらの家は分かる?」

「うん。一度家の前まで一緒に行ったことがあるけどウロ覚え。」


まあでも大丈夫だろう
と超楽観主義でこれから大宮君の家に
ジュン君と二人で出向くことになりました。


平日の夜9時くらいのお話です。

早ければもう寝る準備をするような時間です。

迷惑な話です。


でも
我々はヒマでした。

そして
我々もヒマなんだから大宮君もヒマに違いない

そういう超理論を掲げながら

チャリを走らせました。


大宮君は

当時でも珍しい
下宿
に住んでいました。


住宅地の中の
少し坂道を上ったてっぺんにある建物。

それが
下宿「かつら荘」
です。

のちに我々より
「ヅラ荘 ヅラ荘」
と呼称されるのはまた別のお話。

 

 

私はヅラ荘の玄関をそーっと開けました。


下宿は
入居者たちが一つの共通の玄関から
出入りします。

だから
部外者が下宿の玄関を開けるということは
人んちに勝手に入るようなものです。


夜ですので明かりがついていません…。

私はどうすればよいか迷った挙句

「大宮くーん…」
と小声で呼びました。


当然、
中途半端な小声では彼には届きません。


私とジュン君は
考えました。


そして一つの作戦を実行することにしました。

それは

部屋一つ一つを外の窓から観察し

大宮君の部屋を識別する

という
通報案件です。


しかし

入居者は全員男。

なんの警戒もしていないだろ
とのことで

一つ一つの部屋を庭に回って見ていきます。

この作戦は
あっけなく成功します。

一つ目の部屋に大宮君がいたのです!!


我々はその部屋の窓を
コンコン

とノックしました。


まさか窓をノックされるなどとは夢にも思っていない
(俺だって窓ノックは男に向かってやりたくねーよ!!)

 

大宮君は

少し驚いた表情を浮かべ
窓を開けました。

「部屋に入れてくれ」

その願いを素直に聞き取った大宮君は
少し頼もしい感じがしました。

その時初めて会ったんですけどね…。


大宮君は

背丈はそんなに高くはなく(160㎝台後半)
少し恰幅の良い青年でした。
眼鏡をかけていて
少しウェーブがかった頭髪は
若干の知的さを演出しているように見えます。


ジュン君に紹介され、ここに来た
と大宮君に説明したところ
なんだか了解してくれたようで
懐の深さを感じました。


さて

部屋の中を見渡すと
ほか弁のチラシが壁に貼られています。

私はこれまでの人生において

部屋の壁にほか弁のメニューを張り付けている人に
出会ったことは大宮君以外にありません。

どんだけほか弁好きなのや!!!!!


そんなことを思っていると

ふとベッドと壁の隙間が気になりました。


まあ何と言いますか

男性あるあるですが

そのスペースには言うまでもなく

男性が習性上所持せずにはいられない
素晴らしい書籍類(時には映像メディア類)
が隠されていることは明らかです。

私はさりげなーくさりげなーくベッドの近くまで近寄ります。


そして
とうとう
その隙間に手を突っ込み
書籍を取り出しました。

 

 


「緊縛 ○○○○」

……。


気を取り直してもう一冊


「縄師△△△△」


………。

 

大宮君はそれに気づき

突然

 

「あー!あいつか!!」


と叫びだしました。


何事やねんやられるん??

などと怖がっていると


「友達が置いていったやつだよそれ」


私は

ふ、ふーん…

と返すことしかできず

エロ本を取り出したことを後悔しました。


ここから先の人生、

私は人の部屋のエロ本を勝手に漁ったことは一度もありません。


今後もそういう機会が訪れることはないでしょう。

機会は訪れるのではなく
作るものです!!
なんの話ですか?

 

 

まあそういった縄好きな()大宮君なのでした。







大学卒業後
大宮君とは一度も会っていません。


彼は岩手県出身なのですが
卒業と同時に地元に戻ったようです。


卒業から数年後
ジュン君が転勤にて岩手に赴任した際

書店で大宮君を見たそうです。

店員さんとして働いているようでした。

ただ
人違いだったらと思うと
話しかけられなかったそうです。


それ以来

大宮君の消息(しょうそこ)
を知る者はいません。


今も岩手にいるのでしょうか?


はたまた

縄を生産している?


いえいえ

立派な縛りをマスターしている? ←いい加減にしろ

 

そんな大宮君にいつか会いたい

そう思います。


ナイトスクープに頼めばやってくれるかな?

でも
なんの変哲もない(趣味は独特の)中年男性を
同じく中年男性が探して
っつっても絶対に乗ってくれない。


いつか

自力で探したい

 

そういう思いで
今日は書かせていただきました。


大宮君

見てたら連絡くれ!!

電話番号も何も知らんけど!!

 

では本日はこれにて!!!