晩酌と相撲好きのブログ

毎日ビール2本程度の晩酌とおいしいつまみ、そして大好きな相撲を愛しているアラフォー妻子あり男の心の内です。たまに本業の教育分野に関することもつぶやいたり。暇つぶしに見てやってください

5年ぶりの免許更新。「不変の」真理。

 

皆さんは5年前、何をしていたか覚えているだろうか?

 

私は覚えている。が、遠い昔の出来事に感じる。

それほど、この数年は激動の生活だった。今も。

 

この5年間で一番の変化は子供の誕生だろう。それも二人も…。

次に前の会社を退職したこと。5年前は前の会社にて多重労務に忙殺され、いろいろな方向への殺意を抑えるに大変苦労した時期だ。当時の多方面への恨みはところどころ風化し始めているが、決して消えない部分もある。

 

たった5年といえども、時の移り変わりの速さを実感しているのが率直な感想だ。

 

さて、ちょうど5年前の免許更新時。

前の会社で働く会社員であった。我が家にまだ子供は誕生していなかった。

うだつの上がらない中年男は毎日のささやかな楽しみである晩酌にすがり、なんとなく息をしているだけの生をむさぼっていた。

 

5年前までは、免許センターのほぼ真ん前に住んでいたこともあり免許更新の際はいつも徒歩で向かっていた。ゴールド免許であることの優越感を、他の更新者たちに勝手に感じながら、誇らしく30分の優良運転者講習を受けていたものだ(違反者は2時間、一般は1時間)。

のちに判明するのだが、免許保有者の6割はゴールドなんだって。ギャフン(多いやん)!

 

5年前の更新時講習では、「環状交差点」について教わった。

ゴールド免許保持者は更新が5年ごと、すなわち講習を受けるのが5年に一度のため、交通事情に疎くなる傾向にある。交通事情浦島太郎だ。世の中に信号機をあえて設置しないこんな交差点があったなんて!!

 

環状交差点は東北では宮城県を中心に、わずかしか存在しないらしい(秋田県はいまだにゼロ!!さすが日本一早く滅びる県!)。

ごくごく簡単に通行ルールを説明すると、環状交差点に進入するときは必ず左折にて時計回りに進行しなければならない。仮にすぐ右隣に自分の入りたい道があったとて、右折不可。必ず左に大回りして時計回りに目的の出口まで進む必要がある。

 

この講習受講から4年後。

仙台市のなんでもない住宅街をクルマで走行中、突如出現した環状交差点を見事クリアーできたのはこの講習のおかげだ。正直パニくったが。

 

 

そんな5年前の講習を思い出した。

もう一つこの講習で覚えているのは、講師だ。60歳くらいのおっさんだった。おそらくは警察の天下り組だろう。なかなかのべしゃり能力で、時にはユーモアを交えながら講義を進めていく人物だった。

 

「最近厳罰化されたのは飲酒運転。これは皆さんにような優良運転者には全く関係ないですね!」

「次にあおり運転。これも皆さんには全く関係ないですね!」

「次に…。全く関係ないですね!」

 

わざわざ講習を受けに来ている我々に、わざわざ講義しに来ている講師本人が

"全く関係ないですね"

とセルフ突っ込み的なワードを秋田訛りで入れてくるとかなり突発的な笑いが私の中で生じてくる。

 

笑わせようとしてんのかこいつは?

でも笑う雰囲気でもないし、なんなら冒頭でこいつは「受講態度が悪ければ免許証を渡さない可能性もある」とかふざけたことをぬかしていたしな…。

しかしこの笑いの生み方は参考になるかもしれん。

 

…などと講習中、私は思考していた。実際その場にいなかった皆さんには全く伝わらないとは思うが、現地での "皆さんには全く関係ないですね" 攻撃はディフェンスしきれるものではない。普通に笑ってしまう。

 

なかなかやるじゃねーか。オッサンよ!

 

こういった感想を抱いた5年前の優良運転者講習であった。

 

 

さてやっと今回の免許更新の話に入ろう。

今回、免許センターへは車で向かった。5年前とは違い、車で4分ほどの土地へ引っ越したためだ(近っ…)。

現在、秋田県運転免許センターは新庁舎を建築中のため、駐車場が狭まっている。非常に不便だ。だが仕方がない。

中に入ると「そうそう。このボロさ!」と5年ぶりのおんぼろ庁舎にわずかな懐かしさを感じながら手続きを進める。

思えばここは18の時に原付免許を受験しに来た時からの付き合いだったなーなどと感慨にふけっている時間はあまりなかった。

 

最後に金(更新手数料)を支払ったら、後は講習室に入り、講義が始まるのを待つのみだ(30分の待ち!やめてほちい!)。

金を支払う時、今までは「正規費用と抱き合わせ」で説明のあったかの悪名高き

交通安全協会に入りませんか」

勧誘が、別個に、最後になっていた。まあ、今までが悪質過ぎたのだからしょうがないか。いつから変わったのだろう?18歳の時に原付免許を取った際、交通安全協会に加入させられたが、加入が義務ではないと知ってからは毅然とノーを突き付け続けている。

18歳当時、あまりに流れるように「更新手数料○○円と、交通安全協会加入料の□□円となりますがよろしいですね?」と畳みかけられれば、私のような何にも知らんガキはホイホイと金を搾り取られてしまうだろう。当たり前のことだ。

 

待ちに待った(待たされに待たされた)講習がやっと始まった。

講師はなんと、5年前と同じオッサンだった。あの話芸は一つも錆びついてはいない。

が、何か物足りない。そう。話の展開が異様に遅いのだ。

 

いや、オッサンはおそらくは5年前と何ら変わっていないのだろうが、今の私は耳が肥えている。なぜなら5年前との大きな違いは「YouTubeを日常的に視聴している」点と「自ら音声配信をしている」点の2つある。

YouTubeで効率の良い映像(適宜カットされた完成映像)を視聴したり、自らマイクに向かって話を毎日したりと、講師が話す内容やスピード、分かりやすさに自然と審査してしまう自分がいるのかもしれない。

 

オッサンはおそらく、5年前と何にも変わっちゃいない。変わったのは自分の感覚だ。それに気づいた。と同時に、何にも変わらない悲しさも同時に感じた。それはそうだろう。更新時講習で講師の出来がいい、悪いなどのフィードバックを受講者から受ける機会などないだろう。あっても受け入れるかどうか?

 

そもそもフィードバックなど不要であり、講習を行ったというアリバイがあれば御の字なのである。国からすれば。

そりゃ講義内容のブラッシュアップがなされるはずがないよなと思う。

5年間、なんの成長もない自分に何も感じないのだろうか?オッサンのみならず、他の職員がたもおそらく、5年前の自分と今の自分を比べてここが成長した!!と言える部分は少ないのではないか?

そう勝手に想像してしまう。

 

私も人のことを言えない。もしもあのまま前の会社にいたら、全く成長のない5年間になっていただろう。恐ろしすぎる。仮に今、私が前の会社に戻るようなことがあればもう、無双状態だろうと思う。集客・従業員教育・顧客満足度向上、すべてにおいて高いレベルで対策がとれる(上司を無視すればすべて可能だし実際に無視できるし)。

とはいえ前の会社は勤務時間の割に待遇面が激悪なので収入面では報われづらい。

 

免許センター庁舎内は、一言でいえば「永遠に変わらない場所」だ。

建物はもうすぐ生まれ変わるが、その内部システム、働く人、そして運転免許制度、すべてが生きる化石だ。何も変わらない。別に批判しているわけでもなんでもない。変わらないことを是とする人生を好む人もいる。極論、人間にとって変化はリスクだ。生存を脅かすリスクだ。リスクを冒すのは本能レベルで避ける。これが通常の人間の反応だ。

 

私はどうかというと、変化を受け入れる人生でありたい。むしろ変化を生み出していきたい。

変化を燃料に自分を燃え上がらせていきたい。そう思う。

よもやこの中途半端な年齢になって酒をやめるとは思わなかった。

変化よ万歳!

 

さて、たばこもやめたし酒もやめた。あとは女遊びくらいか。

しかし女遊びはしばらくやめられそうにない。あと10年は続くものと予想。

向こうから拒否られる時が来るのが長引けばいい。そう思う。娘二人の思春期よ、来ないでー。

 

ちなみに、ゴールド免許になるコツは下記の記事でご紹介済みなのでダッシュで見に行ってほしい。ついつい違反して摘発されがちな方には参考になるだろう。

mar1003.hatenablog.com