工場作業員として働いた経験がある。
製薬工場と食品工場の二社にて工場労働を経験し感じたことは
工場労働は人間がやる仕事ではない
ということだ。
これには二つの意味合いがあり、
・人間じゃなくて機械でできることがほとんどやん
という側面と、
・工場労働者の9割以上が人間的にちり芥である
という側面だ。
もともとヤバい奴が集まるのが工場なのか、
工場労働の継続によりクソ人間になるのか。
卵が先か鶏が先かにも似た議論が炸裂するかもな感じだが
私の結論は、両者が相まってのクソ人間産出機関であるというものになっている。
仕事というの活動は
基本的には「もっとよくしよう」という意志の元に行われるものだと思っていたが
工場労働者にはそういった意志は皆無で
「現状維持が正義」
といった意志をひしひしと感じた。
末端の作業員としての勤務だったため、詳しい事情は分からないが
工場には生産量を、決められた分こなさなければならない。
ちなみに、こういった細かい事情を工場労働者に尋ねても「よく分からない」の一点張りだ。要するにそういったことに興味を抱かないのだ。興味の対象は目の前の作業を無事にこなすことのみ。これにはかなり驚愕した。
食品工場時代、チームリーダー(非正規雇用)に
「一日の生産量って、どういう風に決められるんですか?」
と、各商品の売り上げから算出されるなど、需給のバランスをデータ分析しての結果、などの返答を期待したのだが
「わからない」
の一言でこの質問は終了した。
何年も同じポストで働きながら
自身が従事する作業の周辺情報すら知らない…。
かなり驚愕の出来事であった。
もう一つ。
作った商品はどこに運び込まれるのですか?と尋ねたときも「わからない」だった。
なるほど。工場作業員として勤務するということは、様々なことに疑問を持たないことに慣れるということなのだな、と痛感した。
一方、
学力の低さゆえか、それとも工場作業の継続による脳の萎縮が原因なのかは不明だが
他人の失敗に不寛容な傾向は明確に存在する。
一度教えたことは二度とミスをしてはいけない
こういった空気感が工場内を支配している。
これは現在の底辺職(工場労働は最低辺職だ)にも同様の傾向がある。
一度で覚えられたら日本人全員東大に入れるのだ。
人間の記憶力や、一つの行動が定着するまでの時間は一般に考えるよりもはるかに長い。
一度教えたことは平均2~3回、多いと7回ほどはミスを繰り返す。
しかし、通常の人間であれば、10回以内には行動が定着しミスをしなくなる。
同じミスを10回以上繰り返す場合は単純に生来の能力不足か、本人の意思の問題(早く辞めたいなど)なのでいずれにせよこの場合はお互い別の道を歩む(クビ)以外に解決は見込めない。
先天的なハンデを抱えていないj限り、1度で覚えられようが、9度で覚えようがその後は自動的に一人前になっていく。大体は2~3度で済む。これは受験勉強などの学習にも同じことが言える。
しかし底辺労働者たちは自らの体験を棚に上げ、
相手に「東大に入る並みの飲み込みの早さ」を求めてくる。もはやサイコパスである。
私は工場労働従事時、様々な場面で先輩作業員に
「同じミスをしないために何かできる工夫はありませんか?」
とたずねてきたが、明確かつ有益なアドバイスに出会ったことがない。
大体が
「普段から気を付けること」
「ミスをしないこと」
など、野球のサインで「ホームランを打て」なみの豪快な返答が返ってくるのみだった。
そしてその返答の裏に込められる「つべこべ言わずに黙って文句を言われていりゃいいんだよ」という念に憤りを感じられずにはいられない。
製薬工場で勤務していた時(給料は驚くほどよかった)、
先輩作業員(50くらいのおっさん)から未知の仕事をふられ、完遂できなかった時にこう言われた。
「もっと考えて作業しろ。だからミスするんだ」
私はついつい
「初めて携わる作業なので情報が圧倒的に不足しています。情報がないと正しい判断ができません。情報をいただいたらもっとましになると思います。情報をください。」
と返してしまった。
すると相手は「ああそうですか!」とまるで子供のようにそっぽを向いてどこかに行ってしまった。それ以来、相手は私に対してキツく当たるというか、外から攻撃するようになった。しかも周囲の作業員(全員男)を巻き込んで集団でくさしてくるのだ。
男の集まりでこういうことは初めて体験したのでかなり楽しいアトラクションになった。
そうか。工場労働はおっさん集団を女性化する力も備わっているのか…。
ベテラン作業員がこういった態度をとったのはおそらく、
私のように意志を持ち、明確な(相手の行動に対する)改善要求を提示したからだと推測する。
こういう風に言い返す奴はこれまでにいなかったか、いてもすぐに見切りをつけて辞めるかのどちらかなのだろう。私は後者になった。
工場労働は現代日本の最低辺職の一つだ。断言する。
現在の職種もかなりの底辺ではあるものの、工場労働には足元にも及ばない。
工場労働の求人を見たことがあるだろうか?
絶えずここ数十年間、募集され続けている。
そう。
まともな感覚を持った人間が務まる職場ではないのだ。
大体が給与面で優遇されている。しかしそのからくりは12時間労働プラス交代勤務(数日ごとに勤務時間が半日ずれる)など、24時間稼働が基本の工場ならではの過酷環境が背景にある。
しかし、最大の問題点は、工場内の人間でまともな奴は1割にも満たないということだ。
まともな人間が絶対についてはいけない職業。
それが工場労働だ。
断言する。
工場労働者は異常者の集まりである。
一部例外があり、そういった例外者はもれなく出世していくため工場内にあまりいない。
工場労働(現状)に満足している場合は全くそれで構わない。むしろ高い給与を得られるのでうらやましくもある。
ただ大半の人間はその異常ぶりに辟易するか順応していくかなので(順応は人間としての尊厳を自ら踏みにじる行為だと思うが…)
もしもそう感じたのなら転職したほうがよいだろう。ってかしろ!
間違っても自身の子に将来工場労働をさせるような事態にはならぬよう
自分がんばろって思いました。
今日は異常です(?)。