晩酌と相撲好きのブログ

毎日ビール2本程度の晩酌とおいしいつまみ、そして大好きな相撲を愛しているアラフォー妻子あり男の心の内です。たまに本業の教育分野に関することもつぶやいたり。暇つぶしに見てやってください

新築一軒家、この住宅販売会社にした理由

最初の来店から工事開始まで約1年の時を要した。

 

約五年前、家を建てたようとしたときのお話である。

 

 

ある日の日曜、チラシの広告でたまたま目に入った

「モデルハウスを見に来たらビール6缶あげますよ」

にまんまと釣られ、モデルハウスを見に行った。

 

正直、その頃は子供も生まれておらず冷やかし8割だった。

それまでもモデルハウスなど見学したことがなく、家を買う、という目的での見学は初めてだった。

(正確には自動車販売の営業をしていた23歳の時に、営業の勉強のために『AKTハウジングセンター』を訪れたことがあった。結婚どころか彼女もいない見た目大学生の私に後追い営業を自宅にかけてきたこの担当者の営業手法は、全くためにならなかった…)

 

初めてまともに見学したモデルハウスはめちゃくちゃかっこよかった。

 

通常、モデルハウスは各メーカーが「気合を入れて」建ててくるので、一棟1億円以上かけるものもあるほどだ。

しかし、その時私が見学したのは建売住宅。最終的には誰かに売るための家だ。

 

ハウジングセンターのモデルハウスはさすが1億かかっているだけあってでかいし広いし建材も豪華すぎる。

あまり「実際に建てる家のイメージ」には適さない素材だと私は感じる。

 

しかし、建売住宅の見学は、「実際に売る家」の中を見ることができる。消費者にこれほど参考になることはない。

 

私はこの時見学した家をベースに、家の中身のイメージを膨らませていくことになる。

ちなみに、当時のモデルルーム(リビング)の写真がこちら。

 

 

何やらめちゃくちゃかっこいい。

家具や吊り棚の上に乗っかっているものはメーカー用意なので考慮に入れない。

それでも。このシックな装いはなんだ。良すぎる。

 

結局、この後、数か月かけて8軒ほどのメーカーを回るのだが(もう7,8軒目の時はただただダルかった…)、この建売住宅を超える家は現われなかった。もちろん、気合を入れた建売住宅もあるにはあったが、ちょっと現実的なお値段ではなかった。現実的な価格と「すげーいい」が釣り合っているのが、写真の家だけだった。

 

ちなみに、写真の家の価格は現在住んでいる家より2割ほど高め。敷地の広さの影響だ。若干スケールダウンすれば十分な家が建つ。

 

 

ところで

家を建てるために重要なのが「土地選び」だ。

正直、モデルハウスや建売住宅のオープンハウスを見たところでメーカーの技術力の違いは分からない。というより、技術力の違いはないに等しいのだという。

 

例えば、上記画像の部屋をそっくりそのまま作ってくれ、とどのメーカーにお願いしても可能なのだという。

じゃあ、何が違うの?となると、当然「営業マンはじめスタッフの質」と来るのだ。

が、

もっと現実的な、直接金銭に関わる事柄がある。そう。それが「どんな土地をその住宅販売会社は抱えているのか?」だ。

私たちは、住宅販売会社が抱えている土地をもとに、建てる家の広さからいろいろを決めることとなる。

 

家を建てる技術ではなく、どこにどんな、いくらで買うことのできる土地があるのか?

これにより、建てる住宅販売会社を決定するのだ。

 

 

初めて見学したモデルハウスには、新人の営業マン青年がいた。

二年目だそうだ。専門学校を卒業後、住宅販売の営業職に就いたとのことだ。大変だね。

 

初夏の日差しの強い時期だったが、モデルハウスの二階、ノーエアコンの部屋に通され、何やら説明された。が、暑すぎて話が入ってこない。

その後、上司と思しき人物が「下(のエアコンきいているリビング)で話したら」との指示でようやく涼しいポジションの確保ができた。

しかし、今度はその新人君が何もしゃべらない。そうか。上司がそばにいると力が発揮できないタイプか。気持ちはわかるがあのクソ暑い空間に閉じ込めるのはやめてくれよー。

 

帰り際、様々なパンフ(鬼のようにデカくて重い)と約束通りビール6缶(しかもロング缶だ!)を受け取った。小躍りしたくなるほど嬉しかった。

のちにこの会社で家を建てることになったのだからものすごいコスパの高さだと私は思った。ビール6缶。

 

 

帯同していた妻はこの新人君をいたく気に入った様子だった。

確かに、私も「おそらくこの会社は新人君に最初の一棟を売らせたがっているはずだ。だから、多少の値引きの無理は聞いてくれるだろうクックック…。」とほくそ笑んでいた。

 

 

さて、

この先何か月かの間に何度もこの住宅販売会社にお邪魔して商談を繰り返したが、とにかく良い土地が見つからない。何個か候補があったが一つ悩んだものがあった。

ローカルな地名で恐縮だが、市内の飯島地区に手ごろな広さの物件があった。50坪ほどで600万円。近くには一応、飯島駅もある(正確には上飯島駅なんだってね。『上』いる?)しかし、「飯島に住む自分」を想像できなかった。100%偏見だが、土崎以北は暗い。夜が暗い。あと国道に近いとうるさい。でも安い。どうしよ。

 

そこからうだうだして商談もストップ気味になっていたところに

妊娠中の妻が入院することになった。

切迫早産の危険性があるためだ。それが10月。そこから無事に生まれてくることになる長女の誕生日まで三か月間、入院しっぱなしとなった。

 

長女の誕生後も、仕事などでもバタバタして(スポチャン運営死ね)、家を買うどころではなくなった。

長女が生まれて三か月ほどのち、住宅販売会社から電話がかかってきた。

新人君の営業所の支店長だという。「まだあの商談続けますか?続けないなら次のお客さんに話を持っていこうかと思っているもので」

と、いかにもやり手のベテランおじさんだった。

私は「ぐずぐずして申し訳ありません。ほかのお客様にお話をどうぞして差し上げてください」と迷いなく言ったものだから支店長が面食らった様子だった。

要は、「商談続けます続けます!」と私に言わせたい電話だったようだ。ならそう言ってよね!

 

そこからは話がとんとん拍子に進み、とうとう新人君のための秘蔵の土地が出現した。

60坪で450万円!近隣の相場より300万ほど安く土地が手に入った。

場所も寺社仏閣が近所にある(プロは近所に寺社仏閣があるかを必ず確認する。古くからの建物が滅びずに残っているということは、災害が少ない土地なのだ!)。

また、この地区は盛り土ではなく切土の土地、要はもともと固い地盤で、家を建てる時の地盤補強工事(立派に数十~100万円単位でかかる)の必要もない。

家の前をトラックが通ってもいまだに一切揺れない。強固な地盤である。

 

 

 

 

これで文句なしに家を建てられる!

 

正直、新人君の日々の対応には全く満足していなかった(人物的には嫌いではない)が、

このために新人君についていくと決めたのだ。この新人君に売らせたいという支店長の執念!

 

 

 

土地・建坪が決まれば後は家のつくりへと入っていく。

私は上記画像にある通り、シックなリビングにしたかった。だから、天井は必ずや黒と決めていた。しかし、スタッフさんからは「日常生活で黒色だと疲れますよ」と、たまーに見る分には黒はいいが、常に住み続けるとなったら白の方がいいらしいことをアドバイスされた。

が、

断固として黒の天井にした。それから4年。いまでも黒でよかった。心底良かったと思う。

 

 

長くなりましたので今日はここまで。

 

今日の教訓は「家を建てる時は新人営業氏に当たったらいいね」でした。

 

 

 

 

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