晩酌と相撲好きのブログ

毎日ビール2本程度の晩酌とおいしいつまみ、そして大好きな相撲を愛しているアラフォー妻子あり男の心の内です。たまに本業の教育分野に関することもつぶやいたり。暇つぶしに見てやってください

これはハリキリスタジアムではないのだ

先日10月22日(土)の日本シリーズ初戦。

 

私は普段、プロ野球中継を見る機会はほぼないが

この日はたまたま我が家で友人との飲み会を開催しており

自然と野球中継を見る流れになった。

 

そこで勉強させていただいた。

 

おそらく、大多数の方々には「は?何言ってんの?」的な反応が返ってくるであろうことは容易に想像できるし、想定している。

しかし、まがりなりにも店舗マネジメント経験がある私にとってはとても刺激的なシーンだった。

 

場面は試合の中盤あたり。

オリックスのエース投手がなんとも調子が悪い。3回の時点ですでに3点を失っている。球界最高の投手でも調子の悪いときはある。私は勝手に「そろそろ交代かな?」などと安易に思っていた。

しかし、待てど暮らせどピッチャー交代の合図はない。結局、5回にアクシデント(ケガ?)による交代でピッチャーが代わった。

 

ヤクルトもピッチャーが万全ではなかった。

この短期決戦、シーズン中のような連戦連投の最中でもない場面で、ピッチャーはいくらでも代わりはいる。

 

しかし、両チームともなかなかピッチャーを交代しなかった。

結局、両チームとも5回まで投手交代は行わなかった。

 

これだ。

私はこれに驚愕したのだ。

 

シーズン中ならまだ話は分かる。

先発ピッチャーがちょっと打たれたからと言ってホイホイ交代していては、ピッチャーが何人いたって足りやしない。

しかし、今は日本シリーズ。あと多くても7試合ほどでシーズンが終わるのだ。いくらピッチャーをつぎ込んでも台所事情的には問題ないはずだ。

2013年の楽天優勝時には、前日マー君が160球を投じたにもかかわらず、最後のピッチャーとして登板(15球を投じる)。これは極端としても、多少の無理を利かす。これが日本シリーズの戦略の一つではないか。

 

それなのに、ああそれなのに。

両チームの監督は序盤での失点を問題視せず先発ピッチャーを続投させた。

 

だからこの両チームは二年連続で日本一を争うことができるのか!

心の底から納得した。

 

 

私が想像するに、まあ想像するしかないのだが…、

両チームは、チーム全員が、先発ピッチャーと一蓮托生の思いを抱くことに成功していたのではないか?

このピッチャーで負けるのならしょうがない。このピッチャーを盛り立てていこう。

 

そう決めたチームのメンバーからすれば

ちょっと打たれて点を取られたからと言ってホイホイとピッチャーを変えられてはたまったものではない。直で士気に影響する。

チーム一丸となって「このエースで初戦を取るぞ!」と決めたのであればその初志を貫徹する。

 

その基本がこの両チームにはできていたのだ。

両チームの大将がそれを大切にしているのだ。

 

 

私がファミコンで野球ゲームをしていてこの場面になったら

容赦なくピッチャーを交代する。

 

しかし

 

これは究極ハリキリスタジアムではないのだ。

 

ファミスタでもない。

まして燃えプロでもない。

 

 

 

強い組織を作るには今、ピッチャーを変えることが大切なのか?

両チームの監督が答えを出してくれた。

 

この対極にある答えがいわゆる「懲罰交代」だ。

しかし

ヤクルトとオリックスにこの「懲罰」という概念すらあるのかどうか不明だ。

だから組織として強い(野球チームだから野球が強い)のだと思う。

 

 

素人がハリスタやってる時と同じノリで

「短期決戦なんだから惜しみなくピッチャー使えよ。だから打たれたら早くピッチャー交代しろよ」

などという短絡思考は無視。

 

組織が強くなるためには何が必要か?

これを最優先に考えることが大切だということを学ばせてもらった。

 

もう一度言う。

これはハリキリスタジアムではないのだ。

 

ファミスタでも燃えプロでもない。

エモやんの10倍プロ野球でも全くない!

 

 

強いチームには理由がある。

それをまざまざと見せつけられた日本シリーズ初戦であった。

 

この大将(監督)たちがいる限り、

他のチームに望みはないかも??

そう思っちゃいそうな2チームだ。

 

優勝の行方がいつもよりも楽しみだ。

引き続き注視していこう。